もう私はいい歳をしたおじさんである。いい歳をしたおっさんがゲームなどしている、と、いうのはあまり好ましくない。だが、考えてもみたまえ。スペースインベーダー以前のモノクロのテニスだとかブロック崩しだとかに夢中になったのは我々の世代だし、その後のゲーセンブーム、ファミコンブームと並行してBASICでゲーム作りなどしていたのも我々の世代だ。ドラゴンクエストもファイナルファンタジーも、初作から知っている第一ゲーム世代である。
今や、スマートフォンでどこでもゲームができる。それも、もう自宅でするのと変わらないくらいの高精度グラフィックとボリュームのものがプレイできる。電車の中でも、職場の休み時間でも、暇さえあればゲームをしている人は多い。
これでいいのか?きみたち、もっと他にやることはないのか?電車の中では文庫本を読んでいる人が激減した。たまに文庫本を読む若い人を見かけると、いいなぁと思う。私もゲームは大好きだ。だが、電車の中やアルバイト先の休憩時間にまで夢中になっている姿は、まるで猿のようだ、みっともないなと、思っていたのだが…。
私は様々な理由から、ずっとガラ系PHSにこだわり続けていたが、PHSの廃止とともにiPhoneに変えた。そして慣れてくると色々なアプリを試したくなり、ゲームも一つ二つインストールした。
最初に夢中になったのはパズル系のものである。「Fill」というゲームに夢中になり、完全クリアした。次に「UltraSharp」、これも完全クリアだ。”ちょっと開いた時間”や”電車の中”でできるのがいい…。
なんのことはない、私もいつのまにか猿と化していたのだった。そんなとき、ゲーム内広告で「にゃんこ大戦争」を知った。なんともまぁ、アホらしいノリと面白いイラストで、笑えるゲームだ。私は最初、冗談のつもりで、職場の若者たちへのウケ狙いでインストールした。優しい彼らはおもしろいですね、という反応をしてくれた。
しばらく放置した後、ふと、ちょっとやってみようかなという気になった。タワーディフェンス型のゲームというのは馴染みがなかったし、面白いイラスト調のキャラクターが気に入っていたからだ。
気がつくと私は見事にはまっていた。あまりに夢中になり、その年の正月休みはずっと「にゃんこ大戦争」をやっていたような気がする。基本は無課金でやっているのだが、その時だけは課金した。
もしも今、誰かに「面白いゲームない?」と聞かれたら私は間違いなく「にゃんこ大戦争」「Fill」「UltraSharp」と答えるだろう。その魅力についてはまた別の記事で書くことにしよう。